太郎山、+13.5℃、天空の城

霧がまるで、川の水がさーっと流れて行くように、左(東)から右(西)のほうへ、はるか山の下のほうを流れていく、その雲の流れのまた下に、上田の街がはっきりと浮かんで見える・・・。 ちょうど、飛行機の窓から下界を眺めているような気分だ・・・。
台風一過の、空気が澄んでいる時ならではの風景と言える・・・。

昨日は、新潟で大きな地震があり、もっぱら、すれ違う人の朝の挨拶は、その事ばかりだった・・・。上田地区も震度4だったのだが、最初の「縦ゆれ」の次に来た、「横ゆれ」の波が、妙に緩やかに大きく、はっきりと力強く体に伝わって響いて来たのを覚えている・・・。
地震の被害も、時間が経つに連れて、大きく拡大して来ているようだ・・・。

今朝は、特別に、日本菌学会に所属していると言う、Yさんを、常連のSさんが連れて来られたので、当然、社務所前のお茶の話題は、「キノコ」という事になってしまった。
Yさんは、表参道を登りながら、カメラに収める為に、「アカヤマドリ茸」の良い被写体がないか、探しながら、頂上まで来られたようだ・・・。

Yさんは、ジャスコ上田店の近くの、上田で一番古いと言われている神社の「科野大宮社」の「氏子総代」さんであり、常田自治会の副会長さんでもあるそうだ・・・。

頂上の社務所前のツツジの木の下に、「くもきり草」が一人たたずんでいるのを、SKさんが教えてくれた。21丁付近の「くもきり草」は、たまに来た、心無い誰かが、根こそぎ持っていってしまったようだ・・・。
「くもきり草」は、多年草らしく、確か、同じ場所で、常連のNさんが「ここにあるよ・・・」と、昨年、教えてくれたのを思い出した・・・。心無い人は、毎年の、皆の楽しみを、独り占めしようとして盗掘しているのと同じだ・・・。


表参道の石の鳥居付近の竹やぶの少し上で、ならの木の根元の株に、意外なものを発見「霊芝」(れいし)別名、「万年茸」「孫の手」とも言う。
その脇には、名もなく、写真にも撮ってもらえない、ひ弱そうな、軸が白く、傘がすすけているキノコが、何本かぞくっと並んで生えていた・・・。


表参道の第一鉄塔より、上部100メートル付近で、道の脇の薄暗い木陰で、ひそやかに、肩を抱き合い、仲良く行儀良く並んでいた「あかやまどり茸」の小さな兄弟達がいた。

また、このあかやまどり茸の兄弟達の近くの比較的平らな、土が若干露出しているようなところでは、この子達のおじさんや、おばさんたちが、見事に大きな傘を広げて、この子達を皆で守ろうとしているかのように、一団で、あちこちに出現していた・・・。